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March 20, 2005

マシニスト

machinist1.jpg渋谷シネクイントで公開している「マシニスト」。

原因不明の極度の不眠症ですでに365日眠っていないマシニスト=機械工のトレバー。彼の身の回りに起こる不可解な出来事に、誰かが陰謀をはりめぐらせ、自分を落とし入れようとしていると直感したトレバーは、必死で事件の真相を解明しようとするのだが。。。
色男で実力派の俳優クリスチャン・ベールがすごいらしいので観にいったのですが、ホントにすごかった! “やせている”を通り越し、骨と皮だけのような姿になっていて、痛々しさが滲み出ていました。不眠症で身も心も衰えていくマシニストの様子を完璧なまでに演じる役者の気迫が、映像から迸っています。

クリスチャン・ベールは、脚本に書かれていた“歩く骸骨のような男”を体現するために30kg近く減量し、そのなりきりぶりに高い評価が集まっています。顔も体もガリガリで、「アメリカン・サイコ」や「リベリオン」のスタイリッシュな風貌はどこ吹く風。重度の睡眠不足がもたらす病的な陰鬱さが漂っていました。

(以降、ネタばれ注意)

前評判としては「メメント」がよく引き合いにだされていますが、「メメント」の監督(クリストファー・ノーラン)が次に作った「インソムニア(=不眠症)」とあわせて、なにかと類似点が多い感じでした。

machinist2.jpgただ、クリスチャン・ベールがとにかくすごくて、それが映画の推進力になっていたのは確か。「インソムニア」のアル・パチーノは単に疲れた人でしたが、こちらは鬼気迫るものがあり、ストーリーラインの奇抜さはないものの緊張して観ることができます。

machinist3.jpg謎解きが冷蔵庫に貼られたハングマン・ゲームを中心に展開していくのは面白く、最終的なオチも、それまでの伏線が生きています。

英語の予告編では、「ポランスキー、ヒッチコック、リンチ、カフカを想起させる、激しくサイコなミステリー」と評されてもいます。確かに。

が、惜しむらくは音楽の使い方。使い方というより音楽がヘボイ。サスペンス劇場風な緊張感もりあげ系の曲に、やや醒めてしまいます。ヒッチコック的な感じなんですが、いまの時代にはちょっと合わない。監督のインタビューを読んだら、全体的にパロディー風と書いてあったので、そのせいかもしれませんが。

“記憶”が混在し、二重人格が干渉していくのは「ファイト・クラブ」だったりして、結局のところ目新しさはないとは思うものの、ガリガリのベールを観るだけでも価値があり、夜は早めに寝ようと思った作品でした。


Link: マシニスト公式サイト


あ!
そういえば「バットマン・ビギンズ」はクリスチャン・ベール主演でクリストファ・ノーラン監督だった!! 奇妙な符号なのか、狙いなのかな。。

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