ヴォルフガング・ティルマンス展

オペラシティで開催中のヴォルフガング・ティルマンス展に行ってきました。初期作品から最新作までを網羅した回顧展で、予想以上にすばらしい展覧会でした。
10年くらい前に写真関係の仕事をしていて、ヴォルフガング・ティルマンス(当時はウォルフガング)の写真集などが出始めた時期だったのですが、当時の作風はセクシャリティなどのタブーの境界線をあからさまに越える部分がでていて、正直あまり好きではありませんでした。
が、今回の作品群、特に新作は絵画的なエッセンスがにじみ出ていて、とても美しい!!!抑えられた色調ながら、ティルマンスの美がこめられていて秀逸。インクを垂らしたような「Freischwimmer(フライシュヴィマー)」というシリーズは、構図の完璧さと流麗なフォルムにしばし呆然。気持ちいいダウナーな写真。ちなみにフライシュヴィマーとは、ドイツ語で「自由に泳ぐ人・自由に生きる人」「初めてのスイミング・テスト」を意味するのだそうです。



生で観たコンコルドシリーズもかっこいいし、プリントやインクジェットなどさまざまに焼き付けられた写真が躍動感を持っています。また、会場構成というか写真の配置が絶妙で、まるでリズムを奏でているようでした。
観終わってもしばらく余韻に浸ることができる写真って、ひさしぶりに観た気がする。これからどういう展開をするのか。すごく気になる存在になりました。
「過去も現在もどんな人間も事物もこの世に等しく存在しており、それらの価値は、作品を見る我々が、それに何を投影するかによって見出される」 ヴォルフガング・ティルマンス
期間:2004.10.16[土]─ 12.26[日]
会場:東京オペラシティアートギャラリー(3F ギャラリー1&2)
開館時間:12:00 ─ 20:00(金・土は21:00まで、最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
入場料:一般 \1,000(\800)、大学・高校生 \800(\600)、中学・小学生 \600(\400)
同時開催:「野又穫:カンヴァスに立つ建築」(4F ギャラリー3&4)、project N19「小西真奈」(4Fコリドール)
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とても好きです。トラックバックありがとうございました。
>セクシャリティなどのタブーの境界線をあからさまに越える部分がでていて
そうなんですよね、私もこの写真展を見てその美しさに打たれたのですが、以前の写真集を見て作風の違いに驚きました。
コメントが的確で特にアート関係は参考になります。また遊びに来させてもらいますねw
Posted by: waltz_waltz at November 2, 2004 2:49 PMはじめまして。トラックバックありがとうございます。
本当に良い写真展だったと思います。僕も。
作風については、僕はそんなに変わったとは感じないのですが(被写体や撮影の手法に変化があっても根底にあるものが変わったという印象は受けませんでした)、人それぞれ感じ方が違いそれを聞くのもまた面白いことの一つですよね。
また遊びにこさせてもらいます。
僕のほうはしばらくアートなどまともな内容での更新ができなさそうなのですが、お暇があればまたいらっしゃってくださいね。
トラックバックをありがとうございます。
アートと住宅ローンという組み合わせが、とても興味深いサイトだと思いました。
住宅関係のお仕事をされていらっしゃるのでしょうか??
勉強になります?
フライシュヴィマーの構図についてのご指摘に、なるほど!です。
また伺います!
Posted by: shu_tonsu at November 3, 2004 12:04 AMTBありがとうございます。
ティルマンス、やっぱり美しいというか、エロティックですよね。でも、そのイメージが押し付けではなくて、自然なかたちで浸透してくるというか。このあたりはアラーキーさんなんかと比べて、どうなのでしょうね?
artshoreさん
コメントありがとうございます。
アラーキーはどちらかというとタナトス系で、ファインダーからさらに一歩引いた視線でシャッターを切っていると思います。
その点、ティルマンスはもう少し被写体に近い印象ですね。つかず離れず。そのあたりが今の時代にあってるような気がします。
Posted by: Masslogue at November 12, 2004 1:08 AMトラックバックありがとうございました。
しばらく気がつきませんで、失礼しました。
私自身ティルマンスは気になっていたんですが、友人がやたらとティルマンスの話をするので、一緒に行きました。
ティルマンスの緻密に構成された作品群は非常に周到で、一見何気なく撮ったかのように見せて、かなり計画的だということに気がつきました。ただ、それも含めて写真そのものの美しさを感じます。やっぱり優れた写真家ではないかと思いました。
Posted by: ジャロ at November 15, 2004 8:49 PMはじめまして!TBさせていただきました。ティルマンス展非常に良かったです。写真に興味を持ち始めていた矢先に出会えた、僕にとって現在最高のフォトグラファーです。もう一回行きたいな。
Posted by: グニュウスケ at November 17, 2004 7:44 PMジャロさん
コメントありがとうございます。
ティルマンスの視線のフラットさが緻密な計算の上になりたっていましたね。確かに。
また遊びにきてください。
グニュウスケさん
コメント&トラックバックありがとうございます。
サイト見ました。おそろしい文字量です。
写真、ぜひはじめてください。おもしろいのが撮れそう。
こちらもTB有難うございました。
taste topのdawnです。
これは気になっていて早めに行ってきたのですが、面白かったな、と。
抽象写真は思っていた様な捕らわれる感じではなく、さらっとしていつつも、
違う世界に不思議に繋がっているような、薄い膜を通した現実を見ているような。
特に映像作品は今時でもあり、面白かったかと。
同時開催されていた「Wolfgang Tillmans | New Photographs@WAKO WORKS OF ART」も
覗きたかったのですが、日にちが取れず断念。
また、余談ですが。
併設展示されていた「野又穫:カンヴァスに立つ建築」が想像以上に良かったです。
建築がテーマの展覧会で何点か見た事があったのですが、まとめては初めて。
展示方法、空間作りがとても良かったです。
長々と失礼しました、汗。
Posted by: dawn at December 9, 2004 12:14 PMdawnさん
こちらもコメントありがとうございます。
> 薄い膜を通した現実を見ているような
確かに、そんな感じです。
オブラートがかかってるような、見えてるんだけど被膜があるような空気感でした。
野又穫もよかったですよね。
っていうか、本当はそっちを目的に行ったのです。
野又さんについては記事を書いてありますので、よかったみてみてください。
http://www.masslogue.com/archives/2004/09/03_0316.html

